最近テレビでも取り上げられている「大豆ミート」。
みそやしょうゆの原料になる大豆がお肉になるってご存知でしたか?
『大豆ミート』という言葉を目にしたことがあっても、
・実際に食べたことがなかったり
・どのようなものかわからない
という人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は大豆ミートの特徴や魅力、実際の使い方について紹介します。
大豆ミートとは
大豆ミートとは、主に油分を絞った大豆に熱や圧力を加えて乾燥させることで、大豆をお肉のように見立てた加工食品です。
従来は、ベジタリアンやヴィーガンといった菜食主義の方向けの「もどき肉」として使われていましたが、最近は健康食として女性や健康志向の強い方からも人気を集めています。
大豆は「畑の肉」と呼ばれているように、たんぱく質が肉類並みに豊かな食品で、大豆ミートは別名「ソイミート」「ベジミート」とも呼ばれます。
肉に似た食感なのにカロリーは1/2~1/4、低脂質・高たんぱくで肉の代わりとして使うことができ、ダイエット中の方にもおすすめの食材です。
大豆ミートの栄養やメリット
ダイエットなどで肉を控えている人でもおいしく食べることができ、味も食感も肉に近い大豆ミートは栄養面でも肉に引けを取らない食品です。
* 高たんぱくで低脂質 *
大豆ミートは製造過程で油分を取り除いているため、脂肪の含有量が少なく低カロリーです。
<100g当たりのカロリー・脂質・タンパク質>
カロリー | 脂質 | タンパク質 | |
---|---|---|---|
大豆ミート | 108kcal | 0.7g | 16.0g |
牛肩ロース肉 | 411kcal | 37.4g | 13.8g |
豚ロース肉 | 263kcal | 19.2g | 19.3g |
鶏もも肉 | 200kcal | 14.0g | 16.2g |
1日あたりのたんぱく質平均必要量(成人) は 男性50g、女性40g。
ですので大豆ミート100gで1日のたんぱく質の1/3をまかなえることになります。
* ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富 *
大豆ミートには肉に含まれない食物繊維がたっぷり入っています。食物繊維は小腸では消化・吸収されず、大腸まで届きおなかの調子を整えてくれます。
また、ビタミンB群やビタミンEといったビタミンをはじめ、カルシウムやカリウム、鉄分のようなミネラルも豊富に含まれています。
* 大豆イソフラボンも含まれる *
女性ホルモン「エストロゲン」と分子構造が似ていることから、植物性エストロゲンと呼ばれる「大豆イソフラボン」が豊富です、大豆ミートは、ホルモンのバランスを整えたり、肌のトラブル、冷えなどの改善が期待できます。
* 長期保存が可能で常備食にも *
大豆ミートはお肉と比べて長期保存することができ、乾燥タイプなら常温で約1年ほど保存できますす。
お肉の場合は冷めると脂が固まってしまいますが、大豆ミートなら冷めても味が落ちづらいため、お弁当や常備食としてもおすすめです。
また、常温保存可能な大豆ミートは水戻し不要なタイプもあり、災害時などの非常食としても役立ちます。
* 環境にやさしい「お肉」*
お肉の原料となる畜産動物を育て管理するには、土地や飼料となる大量の穀物が必要です。
また動物の運搬や畜産動物のおならやゲップからも、温室効果ガスが多く排出されます。
大豆生産時の水消費量は牛を飼育する場合の1/8。大豆は牛肉に比べてわずかな肥料と水で栽培できるエコな食料です。
大豆ミートは、大豆が動物を介してお肉になるのではなく、大豆に手を加えそのままお肉へと変身させたものなので、環境負荷が抑えられています。
大豆ミートの種類
市販されている大豆ミートは、水やお湯で戻してから使う「乾燥タイプ」が一般的。
使い勝手の良い「レトルトタイプ」や「冷凍タイプ」もあり、用途に応じた使い分けができます。
形状も「ミンチ」「フィレ」「ブロック」の3タイプがあり、料理によって使い分ければ、より肉に近い見た目や食感を楽しむことができます。
左:ブロック 中央:フィレ 右:ミンチ
* ブロック *
鶏もも肉の角切りのような形状のブロックタイプは、唐揚げや酢豚、カレーなどの料理に。
あっさりして淡白な味わいなので、油を使った料理やコクのある味付けがおすすめ。戻した後しっかり水気を絞って味付けをするのが美味しくできるコツ。
* フィレ *
細切れの豚肉のような形状と食感のフィレタイプ。回鍋肉や焼肉などの炒めもの全般や豚こま肉を使う感覚で使えます。
大豆の味やにおいが気になるときは数回水洗いを。また、片栗粉をまぶしてから炒めると、タレがしっかり絡んで食べやすく仕上がります。
肉の香ばしさはないので調味料などをプラスして香ばしさを出す工夫を…。
* ミンチ *
肉そぼろやハンバーグなどひき肉を使った料理に使えるミンチタイプ。
ひき肉のように粘り気がないので、ハンバーグや餃子などの「タネ」をつくる場合は、片栗粉などをプラスして。
麻婆豆腐やミートソースなどを料理にする場合は、戻さずにそのまま煮汁に加えても使えます。
大豆ミートは独特の大豆っぽさを感じるかもしれません。大豆っぽさを取り除く料理のコツは、多めのお湯でしっかり戻すこと。
茹でるのが面倒な場合は、電子レンジでも調理が可能です。そして、温かいうちにしょう油などで下味をしっかりと付けたり、濃いめに味を付けたほうが食べやすくなります。
献立の中で味の薄いものと組み合わせれば、おいしく健康的にバランスよい食事になります。
♦ 実際に購入し作ってみました ♦
近くのスーパーではミンチタイプが売ってたので、ミートソースを作ってみました🍝
少し豚肉を足してコクを出しました。
食感も気にならず、いつものミートソースの味で美味しく頂きました。
健康面でも環境面でもメリットがある「大豆ミート」。
お肉に比べて、低カロリー・低脂質・高タンパク質と栄養面でも優れています。
スーパーで見かけたら、お肉の代わりに一度試してみてはいかがでしょうか。
中込 キウチ